読み書きの支援を行う際には、まず「どこに」つまずいているのか確かめることが必要です。

例えば、読んで内容を理解することが苦手な子どもは、知っている言葉が少ないことや、読めない漢字が多いことなどが、その原因になっていることがあります。

原因がわからないまま、話の展開を理解する練習や、登場人物の気持ちを理解する練習のように、内容理解そのものにアプローチした練習を繰り返しても効果が出にくいかもしれません。

むしろ知っている言葉が少なかったり、読めない漢字が多かったりすることにアプローチしていく課題を用意する方が、子どもの負担が少なくすみます。

結果的に内容理解につながっていくことになります。


アセスメント

このように「どこに」つまずいているかを整理するために、読み書きのチェックリストを作成しています。

  • 読みは11項目、書きは13項目のチェックリストを用いて、お子さんの普段の様子からつまずきの有無を整理してみましょう。

▶チェックリストのダウンロードはこちら


\支援のPOINT/
「どこに」つまずいているかを整多数の項目にチェックが入り、どの教材を優先すべきか判断に迷う場合は、児童に直接課題を実施してつまずきを確かめる「教材選択ツール」の活用も有効です。

  • 個別最適な学習支援についての研究成果をもとにした、支援教材バンクの理論基盤に基づいて課題が作られています。
  • 子どもに実際に取り組んでもらい、つまずきを把握してから教材を選ぶことができます。


「読み書きのチェックリスト」で多数のチェックが入ってしまった…
「読み書きのチェックリスト」の評価の仕方がわからない…
など、迷ったりお困りの際にご活用ください。



学習教材

アセスメントで用いたチェックリストの結果を見ながら、つまずきがありそうな(「よくある」がチェックされた) 階層の教材を、以下の表の中から選んでみましょう。 チェックリストのつまずきに対応した学習教材が、同じ番号のページに掲載されています。


\支援のPOINT/

低学年のうちは、ボトムアップ、つまり文字→単語→文→文章の順に苦手に対応するとよいでしょう。
そして高学年になるにつれて、文字や単語の練習よりも、内容を理解したり、自分の考えを表現したりするトップダウンの視点に移っていくとよいでしょう。

なお、本WEBサイトに掲載されている学習教材のご利用にあたっては、ご利用についてを予めよくご確認ください

        読み    

階層
質問項目
文字 1 読めないひらがながある
文字 2 濁音、半濁音が読めないことがある
文字 3 読めないカタカナがある                
文字・語 4 習った漢字でも読めないものが多い
5 単語の読みがたどたどしい
6 特殊音節を読むことが苦手
7 本を読むと、知らない言葉が多い
8 文をスムーズに音読することが苦手
9 助詞や文末を違った読み方にする
10 一文の内容が理解できない
文章 11 物語を自分で読んで、ストーリーを理解することができない


        書き    

階層
質問項目
文字 1 形の整った文字を書くことが難しい
文字 2 書けないひらがながある
文字 3 書けないカタカナがある
文字・語 4 習った漢字がなかなか書けるようにならない
5 単語を書くときに、文字が抜けたり、文字の順序が違ったりする
6 特殊音節のあることばを書くことが苦手
7 文を書くときに、必要な情報が欠ける
8 助詞の使い方に間違いが多い
9 文の内容に混乱が起きやすい
10 文の語尾を間違えやすい
文章 11 短い作文しか書けない
文章 12 作文を書くとき、起こった事実を羅列するだけになりがち
文章 13 話しの筋道が通らない





印刷版の教材選択ツールです。ダウンロード・印刷してご利用ください。

資料

実施方法 (A4 1ページ)
ツールの使い方を記載しています。
課題一覧 (読み・書き、A4 2ページ) どの課題をどの学年の子どもに実施するかのリストです。
実施結果記録シート (読み・書き、A4 2ページ) 誤りのあった課題が記録できるようにしてあるシートです。
読みの課題

児童用 (A4 36ページ、約1.5MB)
テスター用

(A4 34ページ、約2.6MB)


書きの課題

児童用 (A4 29ページ、約2MB)
テスター用 (A4 29ページ、約3MB)


「教材選択ツール」をタブレットやPCでご活用頂けるようにしております。

※検査者向けの、結果表示用パスワードは「end」です。

      ▶ぜひこちらより、ご利用ください。


\支援のPOINT/

教材選択ツールを実施した結果、

  • 誤りのあった課題
  • 「実施結果記録シート」で”指導対象にする必要とされる力”に対応した課題

に対応した教材を、下の表から選択してください。


<読み : 学習教材対応表>

階層 必要とされる力 教材選択ツール課題タイトル
文字 形を捉える力 1 線・形の弁別
  〃 同じ文字の発見①(ひらがなの清音/濁音/半濁音/拗音)
  〃 3 同じ文字の発見②(カタカナの清音/濁音/半濁音/拗音)
音を聞き分ける力
操作する力
4 音の操作
文字を音に変換する力 5~8 カルタ(ひらがな・カタカナ・濁音/半濁音・拗音)
単語をまとまりで読む力 9 単語の音読①(ひらがなの清音・特殊音節)誤り数
  〃 10 単語の音読②(ひらがなの清音・特殊音節)時間
単語を音に変換する力
(特殊音節を正しく読む力)
11 絵と語のマッチング
単語を音に変換する力
語彙の力
単語をまとまりで流暢に読む力
(漢字の形・読み・意味の結びつき)
12 違いの判断(漢字)
  〃 14 言葉探し(漢字)
単語をまとまりで流暢に読む力
単語を音に変換する力
13 言葉区切り(ひらがな)
語彙の力 15 類義語選び
文節を把握する力 16 文節区切り
助詞の働きを理解する力 17 後続文の選択Ⅰ
  〃 18 絵の選択Ⅰ(助詞)
修飾ー被修飾の関係を理解する力 19 絵の選択Ⅱ(誤と語の関係)
時制を理解する力 20 時制の判断
文章 指示語を理解する力 21 指示語と語句の対応
接続語の働きを理解する力 22 後続文の選択Ⅱ(接続語)





課題に対応していない「文章の読み」指導教材はこちら


※対応させている教材は、チェックリストのページと同じものです



<書き : 学習教材対応表>

階層 必要とされる力 教材選択ツール課題タイトル
文字 形を捉える力・形を正しく書く力 1 線の視写、2 間違い文字さがし
音から文字を思い出す力 3 ひらがなカルタ(書き)
  〃 4 カタカナカルタ(書き)
  〃 5 濁音・半濁音カルタ(書き)
形を正しく書く力(漢字) 6 筆順の確かめ、7 へんとつくりの配置選択
単語の音を分解する力 8 モーラの数と順序の理解
  〃 9 文字数の理解
特殊音節の音を正しく表記する力 10 表記の訂正①(ひらがな・カタカナの特殊音節)
ひらがな単語を正しく書く力 (該当課題なし)
カタカナ単語を正しく書く力 11 カタカナ探し、12 表記の訂正②(カタカナ)
漢字の意味や読みを検討する力 13 漢字単語の選択①、14 漢字単語の選択②
伝えるための語を選択する力 15 言葉選び
正しい助詞を選択する力 16 助詞の選択
文を正しく組み立てる力 17~18 文の組み立てⅠ・Ⅱ
正しい時制で書く力 19 時制の選択
表記ルールの知識 20 句読点の理解
文章 テーマに沿って内容を絞り込む力 21 関係のない文の発見
時系列に沿って書く力 22 時系列の確認





課題に対応していない「文章の書き」指導教材はこちら

コースを編集

コースの感想を教えてください。
良かった点や改善点があればご記入ください。
キャンセル
完了する

あなたのレビュー

削除する
編集する

コースをレビュー

コースの感想を教えてください。
良かった点や改善点があればご記入ください。
閉じる
完了する

コースをレビュー

送信する